チリのキルト

20101014

チリの鉱山での落盤事故で閉じ込められた人が全員無事救出されました。
救出された方が皆さんがとてもお元気な様子に驚きました。
すごい精神力だと思います。本当に良かったです。


そして、今日は、大阪大学の総合学術博物館で12日から16日まで展示されている、チリのキルト「アルピジェラ」を見てきました。

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アルピジェラは、「地理西海岸地域に起源を発する裁縫文化で、端切れを縫い合わせて、人形風のオブジェを組み合わせて日常生活を表現する、三次元的なタペストリー」とか。

チリでは1973年のクーデターの後、長く軍政がしかれ、独裁政権のもとで貧富の差が急速に拡大、多くの人が政治犯として、逮捕・収監されたそうです。
こうした状況の中で、貧困地区の女性達が中心となって、アルピジェラの手法でメッセージアートを作って、自分達の生の実態を国内外に伝える運動を起こしたということです。

チリ出身の研究者であり、人権運動家である、ロべルタ・バシックさんが、2007年より、アルピジェラの展覧会を世界各地で行っているそうです。
今日も会場にいらして、来場者をにこやかに迎えていらっしゃいました。

今回は、1970年代~1980年代の作品を中心に約40点が展示されていました。
作品はどれも50~60cm位のものでした。
明るい色使いと人形、キルトの周りはかぎ針編みをしてあったり、ブランケットステッチがしてあったり。
多くは、山脈と太陽が描かれてあって・・・・。
ぱっと見には可愛らしく素朴なキルトに見えるのですが、絵キルトで描かれているその内容は、政治問題や社会問題など、自分達の置かれている状況を伝えるものでした。
キルトの中に、直接メッセージが刺繍されているものもありました。
「私達は飢えている」「十分なお金がない」「独裁者は出ていけ!」「スモッグはもうたくさん」・・など。
使われている布や人形の洋服の布が可愛らしいものだったために、その内容が抵抗運動だったにもかかわらず、厳しい検閲をしていた軍も、当初はアルピジェラを女性の布遊び程度にしか考えず、重要視しなかったようです。
でも教会の援助で、作品が世界中に販売されるようになり、国外の注意を喚起することに成功したのだとか。

初めて見た「アルピジェラ」。
自分達のできることで、チリの独裁政権の様子を伝え、窮状を訴えた女性達。
静かに訴えてくるものを感じました。
パッチワークをしているので、布を使ったいろいろな手芸を目にする機会がありますが、世界中にはまだまだあまり目にすることのない「アルピジェラ」のようなものがたくさんあるんでしょうね。

コメント

初めて聞きました

モラやアーミッシュのように
一部の地域で盛んなキルトって
まだまだたくさんあるんでしょうね。。。

とっても素敵です。
こっちでも見てみたいのに
巡回してくれないのでしょうか・・・
残念です。

konさんへ

同じキルトでも、ここまでメッセージ性を持った物はないのでは・・って思いました。
あまり目にする機会はないですよね。
大学関連のプログラムで開催されたみたいです。
「キルト」ということで、娘が教えてくれたので、行って来ました。
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プロフィール

kyo

Author:kyo
大阪府豊中市在住。
自宅で小さな教室を開いています。
ちょっと作ってみたいものがあるのだけどという方、一作品のみの授業もお受けいたします。お気軽にお問合せください。
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(財)日本手芸普及協会 
パッチワーク指導員

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